ご挨拶
中央臨床検査部は昭和35年に中央臨床検査科として発足し、奈良県立医科大学附属病院の中でも最も長い歴史をもつ中央診療施設の一つです。その後、病院の発展とともに設備と検査項目が順次拡充され、現在、60名以上の臨床検査技師が中心となって運営されており, 年間700万件以上の検査を行い、院内での診療?治療を支えています。また、平成25年には検体検査部門がE病棟に移転、ワンフロアー化が実現し、臨床現場からのニーズにより正確に、より迅速に対応できる体制の強化を続けています。
部門紹介
- 受付?中央採血室:検査の受付と外来患者の採血業務の管理?運営を行っています。
- 一般検査室:尿検査、体液検査、便検査、血液ガス測定やICUなどの院内検査機器管理を行っています。
- 血液検査室:赤血球、白血球などの計測や血液像の検査、血液の凝固能の検査などを行っています。
- 生化学?免疫検査室:血液や体液中の物質の量や酵素活性を測り、肝機能、腎機能などを評価する検査を行っていま す。また、蛋白分画解析、ウイルスの抗体価、各種ホルモン、腫瘍マーカーなどの測定を行っています。
- 遺伝子検査室:腫瘍や血液疾患の治療のための遺伝子検査を行っています。
- 病原体検査室:細菌の培養?同定?薬剤感受性検査や、病原体の遺伝子同定検査を行っています。
- 神経?呼吸器検査室:脳波、呼吸機能検査、睡眠ポリソムノグラフィーや術中運動誘発電位検査等を行っています。
- 循環器検査室:各種心電図とABI検査を行っています。
- 超音波検査室:循環器内科?総合画像診断センターと協働して、心臓、腹部、頸部、血管などの超音波検査を行っています。
- 委託検査?システム室:院内で実施できない検査を外部に委託する業務管理を行っています。また、検査システムの運営?管理を担っています。
業務内容
当部では日常の検査業務に加えて、院内のチーム医療へも積極的に参画しています。
- 院内感染対策チーム(ICT):院内での病原性微生物の動きを常に監視し、感染の伝播が起こらないよう活動しています。
- 糖尿病療養指導:糖尿病?内分泌内科において自己血糖測定に関与し、正しい機器の扱い方や測定値の見方などについて指導しています。
- 栄養サポートチーム(NST):臨床検査のデーターを元に栄養指導のための資料作成、情報の提供などを行っています。
教育と研究に関しては、医学部医学科の学生実習や院内の研修医?看護師研修の他、検査専門学校の研修生も受け入れ、検査技術を普及?啓蒙し、将来の臨床検査分野の担い手の育成に努めています。 また、部内で各種専門学会への参加と認定資格の取得を推奨し、医学検査学会、日本臨床検査医学会、日本医療検査科学会、検査血液学会、臨床微生物学会などでの演題発表や論文投稿を通じて、日々進歩する臨床検査医学の技術の習得と方法の改良に努力を重ねております。