ご挨拶
中央手術部では各診療科における様々な外科手術や全身麻酔が必要となる処置が行われています。当院では手術患者さんの術前術後管理を適切に実施できる体制を構築しています。各科の外来で手術が決定した段階で周術期管理センターを受診して頂き、麻酔科医、歯科医、歯科衛生士、看護師、薬剤師、臨床工学技士、理学療法士、管理栄養士、臨床心理士、ソーシャルワーカー、事務から構成されるチームで管理していきます。麻酔科は麻酔科管理となる手術患者さんを対象に、術前評価および麻酔方法やリスク、発生しうる合併症についてのインフォームドコンセントを麻酔専門医1-2名、初期?後期研修医1-2名の体制で行っています。術後の患者さんも周術期管理センターを再診して頂き、麻酔関連合併症の有無や麻酔満足度を評価し対応しています。安全で質の高い周術期を提供できるよう、今後も職員全員で取り組んでいきたいと考えています。
部門紹介
中央手術部では15室(うち1室はハイブリッド手術室)の手術室を運用しており、心臓血管外科、呼吸器外科、脳神経外科、小児外科、消化器外科、整形外科、産婦人科、泌尿器科、耳鼻科、形成外科、眼科、口腔外科、救急科、放射線科など多彩な手術における全身麻酔および区域麻酔による周術期管理を担当しています。それに加えてIVRセンターでの全身麻酔や小児の鎮静、産科病棟での帝王切開の麻酔や無痛分娩の管理を担当しています。
業務内容
高度化する手術医療:医療技術や医療機器の進歩により、内視鏡下手術などの難易度の高い手術が可能となってきております。各職種が専門性を発揮して対応し、チーム医療を実践しています。
24時間対応:緊急手術が必要となった場合にも少しでも早く受け入れが出来るような体制を整えております。
医療安全:手術は優れたテクニカルスキルのみならず、ノンテクニカルスキルが要求されチーム医療の最たる部門です。安全に手術を行うために、手順、コミュニケーション、表示、確認、準備、対応、マンパワーなどの確立とWHO手術安全チェックリストを運用し、医療事故防止に全力で取り組んでいます。
術後に患者調節型鎮痛法(patient-controlled analgesia: PCA)をつけて帰室された患者さんには、術後疼痛チームによる回診(POCS: postoperative care service)を行って、患者さんの疼痛コントロールの状態や副作用などを評価し管理しています。また、安全な術後管理を行うために当院ではマシモ社製Safety net systemを導入し、特にPCAによる疼痛管理を行っている患者さんには呼吸モニターを装着して呼吸状態を監視しています。看護師の携帯端末にアラームが鳴るとともに、集中治療部に設置している中央監視室でも患者情報が表示されています。