ご挨拶
集中治療部のホームページをご覧いただきありがとうございます。集中治療部は一般の方々には馴染みの少ない部門かと思います。集中治療部は、一般病棟では管理できないような大手術後の患者さん及び院内の全ての重症患者さんを一般病棟に戻せるようになるまで治療する院内最後の砦となる部門です。集中治療科、循環器内科、心臓大血管呼吸器外科、麻酔科の専門医が常駐し新生児から高齢者まで全ての年齢層の重症患者さんの診療にあたっています。また、2020年に新型コロナの大流行が始まって以降、新型コロナに罹患した重症患者さんも人工呼吸器や人工心肺装置を使って沢山治療してきております。我々は、これからも奈良県の重症患者さんの最後の砦としての職務を果たして参ります。
部門紹介
集中治療部はC病棟3階にあります。中央手術室に直結しており、緊急手術などにも速やかに対応できるように設計されております。当院集中治療部は、循環器内科医が主に管理する循環器内科領域、心臓大血管呼吸器外科医が主に管理する心臓大血管呼吸器外科領域、そして麻酔科?集中治療科が主に管理する一般集中治療領域で構成されておりますが、各診療科の垣根をこえて助け合いながら診療を行なっております。また、当施設は新型コロナ患者の重点医療機関になっており、2020年4月以降は一般集中治療室を改装しコロナ専用病床を設置し治療にあたっています。2020年4月以降、2023年1月までに、200名以上の新型コロナの重症患者さんを受け入れ治療を行ってきました。人工呼吸管理を必要とする患者さんを中心に、ECMO管理や小児症例の管理も行っています。一般ICU病床の受け入れ患者数は、新型コロナ肺炎の流行以前は、年間1400人くらいでしたが、新型コロナ肺炎蔓延以降は一般病床の一部をコロナ専用病床としたため、1000から1100人の患者受け入れとなっています。看護師は、患者さん2人に対して看護師1人が看護にあたる配置をとっており、重症患者さんに対し手厚い看護ができるようになっております。また、特定看護師やクリティカルケア認定看護師、救急看護認定看護師、呼吸療法認定師などの資格を所有したの専門性の高い看護師も多数在籍しており、より質の高いケアが行えるように努めております。当部門では、多職種によるチーム医療を大切にしており、各診療科の医師、看護師、薬剤師、臨床工学技士、理学療法士などでカンファレンスを行い、常に個々の患者さんに最適な治療やケアを提供できるようにチーム一丸となって診療に取り組んでおります。
業務内容
集中治療室では、人工呼吸器による呼吸管理、人工心肺を使用した循環?呼吸管理、ペースメーカーや強心剤を使った循環管理、血液透析や血漿交換による体液管理など一般の病棟では行うことが困難な高度な治療をが24時間365日体制で行なっております。また、CT室は集中治療室の隣に、超音波診断装置や血液検査機器は集中治療室内に配備されており、患者さんの状態に合わせて常に迅速な診断や治療を行うことができます。さらに患者さんがいち早くもとの状態に戻れるようにリハビリテーションもできる限り早期から積極的に行なっています。集中治療室での治療は、非常に複雑でひと言では説明できない部分が多くありますが、医師、看護師、臨床工学技士、薬剤師、理学療法士などが一丸となって安全な治療を提供できるように努めております。