診療科紹介
腎臓内科では腎臓疾患の診療を行っております。腎臓は体内の多くの臓器とネットワークを作っているために、腎疾患は様々な異常をひきおこします。腎臓は体の老廃物を排泄する以外にも、体液量および血圧の調節、健全な骨の代謝や貧血(赤血球数)の調節も行っています。また、慢性腎炎や慢性腎不全などと呼ばれていた腎臓病は近年、慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease:CKD)と呼ばれ、わが国でも「約8人に1人がCKD」と非常に有病率が高い疾病です。全国的にCKDの早期発見ならびに早期治療を促進することで、透析導入患者数を減少させようとする機運が高まっております。腎臓内科学では、腎臓病の専門性を生かして、地域の医療機関と蜜な連携をとりながらCKD診療の早期治療に取り組んでおります。
診療内容
腎臓内科ではタンパク尿や血尿などの検尿異常を伴う様々な糸球体疾患の治療、急性および慢性的な腎機能障害の治療、電解質異常の原因精査および治療、末期腎臓病に至った場合の腎代替療法(透析療法、腎移植)の導入、透析治療および腎移植後の管理、腎疾患に伴う合併症の治療と腎疾患における“ゆりかごから墓場まで”を治療モットーに診療を行っております。また、腎疾患は特に心疾患との関連が深く(心腎連関ということがあります)、入院および外来治療において循環器内科学と同じ場所で診療をおこなうことで密な連携を取りながら診療することにも心がけております。
主な対象疾患
慢性糸球体腎炎
検尿異常(血尿および/またはタンパク尿)を健診などにて指摘されることで発見される糸球体の炎症を認める疾患になります。これらの腎炎は腎生検にて確定診断ののちに治療が行われます。代表的なIgA腎症は10年間で透析や腎移植が必要な末期腎不全に至る確率は15~20%、20年間で約40%弱に認められます。
糖尿病性腎臓病(DKD)
糖尿病による腎臓病は総じてDKDと呼ばれ、末期腎不全に至る原因の第1位の疾患です。一旦進行すると数年以内に末期腎不全に至る場 合が多いのですが、最近、効果的な治療薬が登場し、食事療法や生活習慣の改善と組み合わせることにより、進行を緩徐にすることが可能となっています。
ネフローゼ症候群
大量のタンパク尿と全身の浮腫を伴う疾患群で、一般的に治療反応性が良好な微小変化群から腎予後が悪い巣状糸球体硬化症など様々な 疾患が包括されます。慢性糸球体腎炎と同様に腎生検にて確定診断を行い組織型に応じた治療が行われます。
急性糸球体腎炎
典型例では上気道感染後に急性発症の全身浮腫、高血圧、および高度のタンパク血尿を伴う腎機能障害が認められます。一般的には入院 による減塩および安静で改善を認めますが、一部で一時的な透析治療が必要な場合や、腎機能が完全に元の状態まで戻らず慢性腎臓病に 移行する症例も認められます。
慢性腎臓病に対する新しい治療薬
最近、糖尿病薬として用いられているSGLT2阻害薬(尿よりブドウ糖を排泄させる薬)は糖尿病だけでなく糖尿病以外の慢性腎臓病の患者さんにも効果があることが分かっており、特に尿タンパク量の多い慢性腎臓病では効果が高いことが証明されています。そのほか糖尿病を伴う慢性腎臓病(糖尿病性腎臓病:DKD)を対象としたミネラルコルチコイド受容体拮抗薬やGLP1受容体作動薬も腎臓病の進展を抑制する効果があることが分かっており、腎臓病の治療に新たな選択肢が増えてきています。
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教授
鶴屋 和彦つるや かずひこ
専攻分野 - 腎臓
所属学会 - 日本内科学会
- 腎臓学会
- 透析医学会
- 高血圧学会
- 老年医学会
- 日本臨床腎移植学会
主な資格?認定 - 日本内科学会認定医?指導医
- 日本腎臓学会専門医?指導医
- 日本透析医学会認定専門医?指導医
- 日本腹膜透析医学会?認定医
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講師
鮫島 謙一さめじま けんいち
専攻分野 - 腎臓
所属学会 - 日本内科学会
- 腎臓学会
- 透析医学会
- リウマチ学会
- 老年医学会
主な資格?認定 - 日本内科学会認定医?指導医 ? 総合内科専門医
- 日本腎臓学会専門医?指導医
- 日本透析医学会認定専門医?指導医
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講師
江里口 雅裕えりぐち まさひろ
専攻分野 - 腎臓
所属学会 - 日本内科学会
- 腎臓学会
- 透析医学会
- 高血圧学会
- 老年医学会
- 日本臨床腎移植学会
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診療助教
岡本 恵介おかもと けいすけ
専攻分野 - 腎臓
所属学会 - 日本内科学会
- 腎臓学会
- 透析医学会
- リウマチ学会
- 老年医学会
主な資格?認定 - 日本内科学会認定医?指導医?総合内科専門医
- 日本腎臓学会専門医?指導医
- 日本透析医学会認定専門医?指導医
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地域医療学講座 特任助教
田邊 香たなべ かおり
専攻分野 - 腎臓
所属学会 - 日本内科学会
- 腎臓学会
- 透析医学会
- リウマチ学会
- 老年医学会
主な資格?認定 - 日本内科学会認定医?指導医?総合内科専門医
- 日本腎臓学会専門医?指導医
- 日本透析医学会認定専門医?指導医
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診療助教
對馬 英雄つしま ひでお
専攻分野 - 腎臓
所属学会 - 日本内科学会
- 腎臓学会
- 透析医学会
- 循環器学会
主な資格?認定 - 日本内科学会認定医?指導医?総合内科専門医
- 日本腎臓学会専門医?指導医
- 日本透析医学会認定専門医?指導医
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診療助教
孤杉 公啓こすぎ たかあき
専攻分野 - 腎臓
所属学会 - 日本内科学会
- 腎臓学会
- 透析医学会
主な資格?認定 - 日本内科学会認定医?総合内科専門医
- 日本腎臓学会専門医
- 日本透析医学会認定専門医
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医員
西本 雅俊にしもと まさとし
専攻分野 - 腎臓
所属学会 - 日本内科学会
- 腎臓学会
- 透析医学会
主な資格?認定 - 日本内科学会認定医?総合内科専門医
- 日本腎臓学会専門医
- 日本透析医学会認定専門医
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医員
古山 理莉ふるやま りり
専攻分野 - 腎臓
所属学会 - 日本内科学会
- 腎臓学会
- 透析医学会
主な資格?認定 - 日本内科学会認定医
- 日本腎臓学会専門医
- 日本透析医学会認定専門医
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大学院生
田﨑 光たさき ひかり
専攻分野 - 腎臓
所属学会 - 日本内科学会
- 腎臓学会
- 透析医学会
主な資格?認定 - 日本内科学会認定医
- 日本腎臓学会専門医
- 日本透析医学会認定専門医
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大学院生
上村 貴之うえむら たかゆき
専攻分野 - 腎臓
所属学会 - 日本内科学会
- 腎臓学会
- 透析医学会
主な資格?認定 - 日本内科学会認定医
- 日本腎臓学会専門医
- 日本透析医学会認定専門医
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大学院生
玉城 裕行たまき ひろゆき
専攻分野 - 腎臓
所属学会 - 日本内科学会
- 腎臓学会
- 透析医学会
主な資格?認定 - 日本内科学会認定医?総合内科専門医
- 日本腎臓学会専門医
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医員
大堀 広平おおほり こうへい
専攻分野 - 腎臓
所属学会 - 日本内科学会
- 腎臓学会
- 透析医学会
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医員
北村 俊介きたむら しゅんすけ
専攻分野 - 腎臓
所属学会 - 日本内科学会
- 腎臓学会
- 透析医学会
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医員
神川 真実かみかわ まなみ
専攻分野 - 腎臓
所属学会 - 日本内科学会
- 腎臓学会
- 透析医学会
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医員
植田 駿うえだ しゅん
専攻分野 - 腎臓
所属学会 - 日本内科学会
- 腎臓学会
- 透析医学会
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医員
増永 真奈ますなが まな
専攻分野 - 腎臓
所属学会 - 日本内科学会
- 腎臓学会
- 透析医学会
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | ||
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1診 | 鶴屋 | 鶴屋 | 岡本 | 西本 | 鮫島 | |
2診 | 午前 | 赤井 | ★田邊 | 孤杉 | 田﨑 | 江里口 |
午後 |
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初診外来 | 担当医 | 担当医 | 担当医 | 担当医 | 担当医 |
※★は女性医師です。
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- eGFR(推算糸球体濾過量)が60 mL/min/1。73m2以下で慢性腎臓病(CKD)と言われましたが透析が必要となる心配はないでしょうか?
- CKDの定義の一つにeGFR 60 mL/min/1。73m2以下がありますが、すべての方が透析が必要な末期腎不全に至るわけではありません。実際に年齢が80台になると約半数の方がCKDに相当するeGFR低下が認められます。尿タンパク量の多い方は腎機能低下のスピードが速いことが分かっており、治療介入が必要となります。一度、かかりつけ医の先生にご相談下さい。
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- 健康診断の検尿で血尿を指摘されました。急いで精査を受けた方がいいでしょうか?
- 血尿の原因としては、尿路系の悪性腫瘍や結石、膀胱炎などの炎症、腎臓の内科的な病気など様々な疾患があります。 内科的な疾患であれば、血尿のみの検尿異常でeGFRの低下や高血圧症、糖尿病、脂質異常症などの合併症がなければ、たとえIgA腎症などの慢性糸球体腎炎が認められた場合でも経過観察を行う場合がほとんどです。一方、血尿とともにタンパク尿が認めらる場合は、腎機能障害が進行する可能性が高くなり治療が必要となる場合が多くなります。いずれにせよ、原因を明らかにするために一度は精査したほうが良いと思われます。